モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』【第四幕 第十三章 仕上げ】

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皆様こんにちは、モヒカンです

モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』

本日は、第四幕 十三章といたしまして、仕上げの作業を行っていきます



前回の工程で、ヒールを積み上げ、コバ(本底脇部分)を削ってきましたが、今回は、そのコバや本底部分に着色をし、綺麗になるよう整えていく工程となります。

まずはじめに、コバ部分に『コテ』を当てて、コバ部分がよりシャープになるようにしていきます




この『コテ当て』をする事により、ぼさぼさしていた革の繊維が引き締まり、なだらかなコバに仕上げる事が出来ます。

前の工程でヤスリを当てていたので、コバ部分が毛羽立った状態となっておりました

その部分に少し力を入れてコテを当てる事で毛羽立ちを押さえ革自体も引き締める事が出来ます



毛羽立っていた部分がコテ当てで磨き込まれフラットに、そして艶の出てくる時はテンションが上がる部分の一つです

今回使用したウェルトは、革の裁断部分の関係もあり、少し柔らかく粗めの繊維のものでした。
その為、ウェルト付けの工程は作業が楽だったのですが、今回のこの工程時にウェルトの革自体が寄ってしまいコテを当てた時「ふにゃん」となってしまって、磨き込むのが困難な場所がありました

ウェルトのちょっとした革の質の違いで仕上げの方法や使う道具や薬品を変えて作業していかなくてはならないなと感じる部分となりました
また、職人さんによって、この革が柔らかい方が良い、硬い方が良い。
繊維が粗い方が良い、細かい方が良い等と、経験や感覚によって導き出されるものはかなり多くあると思うので、色々な物を使ってみて、固定概念をなるべく持たないように柔軟に考えられるようにしていきたいと考えております




コテ当ての後は着色、磨き込みの作業となります





本底部分、コバ部分に染料を含ませ着色していきます

一度ではきちんと着色する事が出来ないので、着色⇒乾燥⇒磨き⇒着色⇒乾燥⇒磨き…

を繰り返し、2重3重に重ね塗りしていきます


今回は、アンティークっぽくしたかったので少し濃い目のブラウン色にし、本底部分にはあえて刷毛ムラが出るようにしてみました

先生のお持ちの靴を真似してムラっぽくしてみたのですが、刷毛ムラも一歩間違えると、ただ汚いだけになってしまうので、その加減がもっと勉強しなくてはと感じました



そして、この後本底を乾燥し、完成したのがコチラになります





初めてのボタンブーツ、更に初めての左右非対称の物だけあって、今までとは違った難しさがありました。

今回作製したものに更に欲を言うとキリがない程課題が出てきます。
その中でも一番気に掛ったのは、履いてみた際に、足の甲部分にアタリが強すぎるという点です。
この部分は、今回のパターン上では革が一番集中しており、履いてボタンを締めた際にとてつもなく違和感を覚えます。
実際にこの部分は、厚みの出てしまった為にミシンの送りが上手くいかずガタガタとしてしまった部分となりました
そこで、今後パターンを引き直し、この集中してしまった革を上手く分散する事によってこの違和感が改善されるのではないかと考えております。

なんとなくカタチにはなったものの、履くとなるとまだまだで、特にレースアップタイプのように調整する事が困難な靴の為、パターンを引き直すといったゼロからの改善が一番近道なのかなと考えます。

今回、このボタンブーツといった、今まで僕があまり手にする事の無かった物に挑戦することで、今までとは違ったアプローチ方法を少しだけ見出せる事が出来たような気がします。
今までは木型に合わせ左右を出来る限り対象にしてパターンを起こしてきましたが、今回は左右対称にしてしまうと不具合が出てしまう部分が多く、更に『ベロ』が無い為にライニングの縫製が困難な点がありました。
やってみて感じたのですが、このボタンブーツは、僕が今まで作製した靴の総復習のようなデザインでした。
全体像は3足目のレースアップのブーツであり、ボタン取り付け部分は2足目の内羽靴の応用、全体の基礎となるのは1足目の外羽靴のパターン取り等、今更ながら全てが関係していると感じました。


また、左右対称の靴、左右非対称の靴で違った難しさがありますが、始めのスタンダードフォームで『カッコイイ!』と思えるもので無いと、完成した時もその感動を得る事が出来ないような気がします。

雑誌等の写真や現物を手に取り、こんなブーツが欲しいなと頭の中でイメージし、それをパターンとして起こしていく始めの作業。
この作業を怠る事で後々に靴となった際に大きく影響してくるという事を今回のボタンブーツを通し考える事が出来ました。

今の僕に足りない事は数多くあり、それをないがしろにしないで一つひとつクリアにしていく事で製品としてカッコイイと思える物が出来ると考えております。



最後は完璧の自己満足的な文章を偉そうに書いてしまいましたが、これからは出来るだけ多くのものと関わり、形にしてみて自分のカタチを見出していきたいと思います


コメント
はじめまして
第一章から読んでいくうちに私も靴作りに興味を持ち始めました
凄くワクワクする内容で楽しさが伝わってきます

もし宜しければ通われている靴学校?詳細が知りたいです

また読んでいてもっと詳しく知りたいのはパターン作成の過程です
どの様な行程でどの様な数式(って計算して何故線が引けるの?)であの様な型紙を作成しているのか グレーディング?!?!

もしもお時間がございましたら特別章が掲載されるのを楽しみにしております

  • by ken
  • posted at 2013/01/27 2:06 AM
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