MUSHMANS Leather 2018FW MODEL!! 御予約受付を開始いたします!!
皆様こんにちは
MUSHMANS代表の藤田です
GW中の水曜日は臨時営業した為に、暫くお休み出来ておりませんでしたが、ようやく時間が作れた今週の定休日はしっかりとリフレッシュして参りました
これから先は決算申告や秋冬モデルの企画事、さらに6月上旬に控えているMUSHMANS MCでの東北アタックツーリング、さらにはRainbow Countryの内見会(7月7日・8日)と公私共に忙しい流れとなりまして、しかもそのまま年末に流れるというルーティンが待っております。
例年以上にジックリと、シッカリと、物事を進めて行こうと思っております
そして、本日はようやく御紹介できるタイミングとなりました、MUSHMANSオリジナルのLeather Jacketブランドである
"MUSHMANS Leather"の2018年 新作モデルの御紹介と、御予約受付開始をお知らせさせていただきます。
今期秋冬で3シーズン目に突入するMUSHMANS Leatherでございますが、本当に多くの工場様や職人様に助けられプライス以上の品質と満足度を達成出来ていると感じております。
僅か20坪、しかも1店舗のみで経営している我々のような弱小であっても、本気で取り組めば物凄い物が生み出せる筈。
そう心に留めて走り続けており、それを後押ししてくれる仲間に助けられて。。。そして、今シーズンも物凄いモデルが完成したのです。
私共だけでは到底成し得る事の不可能な"モノコト" 今まで以上に、仲間との連携プレーを尊いと思える企画。
手助けしていただける方々に感謝の気持ちしかございません。
手前味噌ではございますが、今回のモデル本当に物凄い事になっております。
当初は来年の秋にオープンより10周年と節目の年となりますので、今回のモデルを発表しようと企てておりました。
しかしながら、こういった時世でございますので、現時点で可能な事も翌年に同じクオリティーで実現できるのか? それは確定要素ではございません。
今出来る事を寝かせるよりも、今出来る事をやり切る。
そういった考え方から、実現が確定した今シーズンにリリースさせていただこうと決定いたしました。
それでは御覧ください

数あるNorfolk Jacketの中でも、最も意匠に拘り抜いたモデルである "ADJUSTABLE COSTUME/アジャスタブルコスチューム"のNorfolk Jacket。
我々は、このNorfolk Jacketをレザーで製作したいという願望を持ち続け、この度MUSHMANS Leatherのコレクションという形でリリースする事が実現できました。
あまりにも複雑なディテールである為に、ツイード生地であっても相当な縫製技術を要するこちらのNorfolk Jacketをレザーで、、しかもDeer Skin(鹿革)で製作する。
そんな事は技術面は勿論の事、途方も無いプライスとなってしまう事が考えられ、企業として実現させる事は不可能であろうと考えるのが普通でございます。
"我々だから出来る事"
今回のモデルは、全ての要素が奇跡的に合致した事で生まれた"奇跡の一着"であると感じます。
以下にその詳細を記しますが、興味の無い方には長いだけの記事です。
我々MUSHMANSの取り組みに対して全く興味の無い方は、どうかページを閉じて下さいませ。(笑)
【デザイン/パターン】
今回のモデルはADJUSTABLE COSTUMEの小高氏によるデザインで構築されたモデルである。
1900年代・1910年代・1920年代・1930年代の各年代に見られるNorfolk Jacketのデザインから、小高氏の心を掴んだディテールをそれぞれの年代から抽出した特別なADJUSTABLE COSTUMEオリジナルデザイン。
既にこのNorfolk Jacketは数年前にリリースされ、パターンに関しても成熟の域に達している。

上記画像のアイテムが、今冬ADJUSTABLE COSTUMEからリリースされるNorfolk Jacket。
その洗練されたデザインと、複雑に入り組んだデザイン性から多くのメディアでも紹介されているモデルでもある。
通常ツイードで製作される同モデルであるが、その考え抜かれたデザイン及びパターンは既に成熟しており、洋服としての完成度の高さをオーナーのみが味わっている事であろう。
そのデザインとパターンを全て借り受け、今回のLeather Norfolk Jacketを製作している。
ブランドの心臓部とも言えるデザインとパターン(型紙)、しかもADJUSTABLE COSTUMEがブランドの象徴としてリリースしているモデルである。
それらの全てを貸与していただけるという事の重みを想像して欲しい。
我々MUSHMANSの創業とADJUSTABLE COSTUMEブランドの立ち上げ時期が近く、その当初から長年様々な事で苦楽を共にした関係性というのも今回のモデル実現に対する意思疎通がクリアになったひとつの要因と言えるだろう。
兎にも角にも、デザイン及びパターン(型紙)を外部に出すという事は、普通はありえない事なのである。
それだけに、我々にとっても中途半端は許されない企画なのだ。
【Norfolk Jacketとは?】
まず、今回の企画骨子をご理解いただけた事として、話を進めて行こうと思う。
前項目で何度も出てきた"Norfolk Jacket/ノーフォークジャケット"という名称についてである。
英国ノーフォーク地方で生まれたという説、イングランド貴族のノーフォーク卿が着用していた事からそう呼ばれるようになったという説等 その名称の由来は諸説ある。
胸・肩・背中に渡るショルダーベルトとウエストベルト、それらとアウターシェルを結合させたディテールが特徴であり、元来は狩猟用のスポーツジャケットとして生まれた経緯がある。
肩から背中にかけて縦方向に伸びるベルト状のパーツは、その当時 狩猟で仕留めた獲物を吊り下げていたディテールであり、大型のマチ付きパッチポケットは弾薬用のポケットであったとされる。
19世紀から20世紀にかけて愛用され、ニッカーボッカーズ(Knickerbockers)と合わせてゴルフ競技などにも使用されている。
現代においても警察や軍などでNorfolk Jacketをモチーフにした制服がみられる、洋服としての歴史が絶えないモデルであり、長年に渡って愛される装束のひとつである。
【ディテール】
洋服というカテゴリーの中でも、極めてパーツ点数が多い今回のNorfolk Jacktは職人泣かせのアイテムであるという事だけは先に述べておこうと思う。

複雑に入り組んだパーツは、ひとつひとつが欠けてはならない重要なパーツだ。

どの角度から見ても、それは感じていただける事であろう。
それらの要素が職人達の熟練度を試すかのような挑戦的な構成である。



狩猟用スポーツジャケットに求められるボックスプリーツ。
背面に伸びる帯パーツ等、職人の技量が問われる構成。


バスト部に取り付けられるフラップポケットは、フラップのみの飾りではない。
もしかすると、これを手にしたオーナーであっても生涯一度も使う事がないかもしれないポケット
であったとしても、しっかりと内部まで機能するように仕立てられている。


美しい襟の座りは着用者に安心感すら与える事であろう。
そのパターンは秀逸であり、そのディテールを実現する職人技は見事である。

ウエストベルトは縫い付けではない。
その為、コーディネートによってはセオリーを無視してベルトを抜いていただいても良い。


大型のパッチポケットもマチ付きで再現している。
このパーツだけでひとつの商品が完成してしまいそうな代物である。
※革厚が1.7mm〜2.0mmと極厚な為、パッチポケットのボリュームが気になる
本製品の生産時には、極力クセ付けを行い膨らみを抑える予定。※


ライニングにはオリーブ色のマテリアルとの相性が良いブラウンのサテン地を使用。
袖裏にはストライプ地を使用している。
内ポケットも左右二箇所に取り付けられており、見えない部分にも拘りを詰め込んだ。

そのライニングを辿って行くと行き着く所。
レザージャケットでは珍しい"ふらし仕立て"となっている部分。
通常、裏地と表地はまつり付けることで始末するが、ヴィンテージNorfolkに見られる
裏地、表地をそれぞれ始末して、まつり付けない構造となっている。
これは裏地と表地が引っ張り合って吊り上がってしまわないように考慮された構造。
その為、普段見る事の出来ない職人技を覗き見る事が出来る。
各パーツの末端に縫い付けられた芯地をジックリと御覧いただきたい。
鹿革特有の柔軟さ故に、さらにはヨレが許されない完成されたデザイン故に必要となるもので
4種類の厚みの異なる芯地を適所に使い分け、各パーツの末端に縫い付けている。
その作業だけでも、想像するだけで呆然としてしまう程厄介である。
この部分を御覧いただいただけでも、このジャケットを手に入れたオーナーは
プライス以上のものを感じていただける筈だ。

カフスにはアジャスター用の帯パーツが取り付けられる。
昔ながらのディテールを楽しんでいただける上にアクセントともなっている。
【マテリアル(革)】
前項で各部ディテールを紹介したが、このディテールであるが為に、このディテールに見合ったマテリアルが必要である。
最上の素材である必要があるが、だからといっていたずらに存在感があったり、いたずらに硬質であってはならない。
しかしながら、素材自体にしっかりとしたボリュームを感じられ且つ身体に馴染む素材。
その答えは昨年から使用し始めたDeer Skinにあったのだ。
昨年同様、鹿革の老舗タンナーであり日本最古の鹿革専門タンナーである"藤岡勇吉本店"のDeer Skinを使用。
藤岡勇吉本店のDeer Skinの中でも、最も厚みのある原皮を選定して鞣しを行うという贅沢なものである。
その革厚レンジは1.7mm〜2.2mmという、エルク(ヘラジカ)にも匹敵するような厚みだ。
だからこそ、表皮はDeer Skinらしい落ち着いたキメの細かい表情でありながら、重厚な厚みを感じられるという事になるのである。
勿論、植物タンニン鞣し100%(フルベジタブルタンニン鞣し)の為、その経年変化たるや昨年のADVENTURERを愛用していただいているオーナーには実感いただけているとは思うが、それは素晴らしい経年変化を達成する。
新品時のマットな仕上がりからは大凡想像できない程の艶を発し、美しい皺が刻まれる。
着用と共に発色は濃く変化し、さらに深い色合いへと進化を遂げるのである。
重厚でありながらも、その重さを感じさせないというのもDeer Skinならではの利点である。
絶対的な重量を計測すると、このジャケットは重い部類に属するのかもしれない。ただ着用者は現在所有のレザージャケットの中で最も軽量に感じる事であろう。
それは、この優しく包み込まれる着用感からくるもので、新品状態から違和感を感じる事なく着用できる。
過大評価なのかもしれないが、現代でもリアルにハンティングで使用できてしまう程だと言っておきたい。
【カラーリング/染色】
革本来の風合いを存分に体感いただく為に、染料のみを使用したアニリン仕上げによって着色する、これによってDeer Skin特有の肌触りを体感できる事であろう。
さらには特性でもある通気性の良さの妨げにならない仕上げとなっていて、経年変化に関してもより実感いただけるものとなった。
今回のカラー"OLIVE DRAB/オリーブ ドラブ"(OD色) は茶色味の強いオリーブ色である。
このOD色を達成する為に、幾度と無くトライ&エラーを実施し完成した。
厚手の原皮を植物タンニン鞣しによって革へ変化させた後に、グリーンの染料によって芯まで染め上げる。
その後、ブラウン色の染料で表面を染め、さらにその上からオリーブ色を入れて行く。
その工程を繰り返し、最後に手仕事による仕上げ(ハンドフィニッシュ)をかける事で完成させる。
これによって、複雑な発色を達成している事を画像でも御確認いただけるのではないだろうか?
Norfolk Jacketという、元来狩猟用として生まれたスポーツジャケット。さらにはゴルフスポーツ等に使われてきた歴史。
そしてそのディテールからミリタリーのオーラすら感じるからこそ、このOD色を達成する必要があった。
この落ち着いた光沢と発色、複雑に絡み合う発色は 複雑極まりないディテールと相まって最高のマッチングを魅せている。
この総合的な手法を藤岡勇吉本店では"素上げ(すあげ)"と呼び、どうしても鹿革にはつきものである傷などを隠す事なく、革本来の表情を存分に楽しんでいただける手法。
古来より武具等に用いられてきた、日本の歴史に最も密接なレザーマテリアル。
日本人としてのアイデンティティーに刺さるものがあるのではないか?
【コーディネート例】
さあ、ここまででこのジャケットの詳細は記載した。しかしながら文章ベースでは本当の思いのたけは伝わらないのかもしれぬ。
もしも我々の熱をも感じてから手に入れたいと強く思っていただけるのであれば、実際に店舗にいらして欲しいものである。
さて、ここからはミクロな視点ではなくマクロ視点から総合的なコーディネート例を御覧いただきたい。


我々が提案したい、今回のNorfolk Jacketの着こなしがこれである。
難しく考える事はない、Norfolk Jacketであっても既にレザーで作ってしまったのである。セオリー等は無視していつものスタイリングに合わせて使って欲しい。
本来ツイード等で作られるNorfolk Jacket、勿論ツイードのモノであってもラフに着こなしていただけるであろうが、なかなかその枠から抜けられないという方も多いのであろうと思われる。
ただ、今回のLeather Norfolk Jacketはその枠から外れていただきたいというのが我々の意図である。
いつものオーソドックスな5ポケットデニムにワークブーツの組み合わせ。
レザーだからこそすんなりと受け入れられるという事もある訳だ。


だからと言ってカジュアルな着こなしだけでは面白くない。
少しだけカジュアル感を抑えてコーディネートいただいても良いだろう。
デニムファブリックで仕立てたトラウザースに、ニットタイ等で極めてカジュアルなスマートカジュアルを実践。
OD色のジャケットは比較的様々な色の靴を用いる事が出来るのもポイントだ。


勿論、若干コスプレ感が否めないコーディネートも嫌味なくこなせるのがレザー仕様の良いところである。
ジョッパータイプのボトムにHATの組み合わせ。ここまでやってしまう日があっても人生有意義なわけである。
画像の人物でサイズ38を着用。Jacketと名乗っているもののアウター的要素を考え比較的余裕のあるサイズ設定になっている。
鹿革というのは、革本体が外気にさらされても冷たくなりにくい性質を持っている為、少なくとも関東地方では真冬に着用いただいても苦にならない。さらにインナーに厚手のセーター等を着用できるよう配慮している為、冬季用のアウターとしても充分活用いただける事であろう。
【生産着数】
ここまでの仕様である、このページではプライスは記載しないが、リンクから既に商品ページへ飛んでいただいた方も多いかと思うから言わせていただくと、はっきり言ってこのプライスは破格である。
"破格"といっても二通り、高いと安いがある訳だ。私の思う破格と閲覧者様の破格の感じ方はリンクする場合とそうでない場合がある。 それは千差万別であるからして押し付けるつもりは毛頭無い。どう感じていただいても良いと思う。
ただ、このプライスでこの仕様のアイテムを大量に作り続ける訳にもいかない。通常のレザージャケットを縫製する何倍もの時間と素材を必要とするからである。
今回、こちらのモデルは限界生産数が7着。
それ以上は今季のADVENTURERやCYCLE CHAMPの生産に支障をきたす可能性が高い為、着数限定での生産となる。
本日より予約受付を開始し、納期は11月末頃予定。

ここまでお付き合いいただいた方、本当にありがとうございました。
いつも以上に長いブログとなってしまいまして、読破いただいた方がお一人でもいらっしゃれば嬉しい限りでございます。
はっきり言って、もっと書きたい事はあるのですが、カタログや雑誌では無くブログですのでここまでにしておきます(笑)
今回のモデル、他モデルも同様の事が言えるのですが、本当に様々なサポートのうえで成り立っているアイテムです。
この企画をADJUSTABLE COSTUME小高代表に持ちかけた時に、きっと一蹴されてしまう事だろうと撃沈覚悟の提案。
それを快く受け入れてくれた事にまずは感動。
さらに工場さんへ、この企画を持ち込みサンプルのジャケットを見てもらった時の苦笑い(笑) からの引き攣った表情。
革じゃ無理だよ と言われてしまうのかと思いきや"無理"という言葉が一切出なかった。
どうやったら実現出来るのか?それを親身になって考えてくれたのです。 作り手の肯定的精神姿勢に心打たれました。
こういった作り手は、どんなに世の中が"冬"になっても存続し続けられるのであろうと、そして我々もその姿勢を貫きたいと感じました。
後日談ですが、実際に手掛けてくれた職人さんは、就寝前・入浴時・トイレに至るまで何日も何日も製作の段取りをシュミレーションしてくれていたほど頭から離れなかったという事でした。 物作りに関して知識の乏しい私でも、このジャケットの構成は難解である事だけは解ります。職人魂というのを今回も目の当たりにしました。
最後に・・・
今回の企画に全面的なバックアップをしていただいたADJUSTABLE COSTUME小高代表へ心よりの御礼を申し上げます。
また、例年以上に難しい仕事を快く請けてくれた工場様へ、心からの感謝とリスペクトを感じます。
そして、このアイテムのオーナーになっていただくお客様。
是非ともこの関係各位の心意気をも纏って欲しい。
そう願わずにはいられません。


