ちょっと変わり種のトラウザースはいかがでしょう?

★少々マニアックなミリタリーリプロアイテムが入荷いたしました。なかなかに変わり種ではあるものの、これからのシーズンに活躍する事間違いのないアイテムです。★

 

 

 

皆様こんにちは!!MUSHMANS代表の藤田です!!

 

先日リリースいたしましたMUSHMANS Leatherのニューアイテム。
Leather C.P.O.Shirts"HEADWAY"でございますが、想定以上のご好評をいただき、既に第一期生産分の予約受付枠が『残り5着程度』になっております。※オーダーいただくサイズの偏りによってちょっと変わります※
これ試着すると非常に危険なアイテム。
試着の際に袖を通した瞬間、皆様の表情が一気に緩むのを見ていると、作って良かったと素直に感じるものでございます。
例えるなら分かりやすいのが、FULLCOUNTのSuper Smoothを着用した時の感じ。
見た目以上に着心地が楽。といった感じでしょう。

 

私自身もかなり気に入って、毎日のようにオンオフ問わず着用しております。
日に日に光沢が増しておりまして、シボの凹凸も増してますね。
さらに、0.8mmの革厚にしておりながらも、腕皴の入り方が物凄く。これはピットタンニン鞣しの恩恵なんだろうと、改めてこのマテリアル(LINEA VASCA-BOX)の秘めた可能性を感じるものとなっております。

 

この春、そして秋の早い時期に着用したいお客様、是非このタイミング(第一期生産分)をお見逃しなく!!

 

 

 

 

 

さて本題に入ります、本日はちょっと『変わり種』なアイテムが入荷いたしましたので、ご覧いただこうと思います!↓↓

 

 


Buzz Rickson's/バズリクソンズ
TROUSERS,UTILITY,COTTON SAGE GREEN
[BR42636]

 

 

一見すると、いわゆるベイカーパンツの系譜にも見える一本なのですが、その元となったヴィンテージ実物を辿っていくと、これは単なる「空軍色の軍パン」ではなく『1950年代中期に米空軍が採用した、セージグリーンのコットンサテン製ユーティリティトラウザーである』事が見えてまいります。

BUZZ RICKSON'Sもこの個体を「1950年代中期に米空軍で採用されたユーティリティトラウザー」と案内しており、フロントのボタンフライ、ワンタック、各部のパッチポケット、ウエストアジャスターといった特徴もそのまま再現しております。

 

 

このパンツを理解するうえで大切なのは、まず米空軍という組織そのものが、1947年に陸軍から独立した新しい軍種であったという点です。

 

独立直後の移行期には、陸軍由来の制服と新しい空軍独自の制服とが混在しており、1947年から1952年頃まではまさに過渡期でした。

そして1950年6月には、空軍制服の研究開発が陸軍のQuartermaster Corpsから空軍側へ急いで移され、“空軍らしい独自のイメージ”を持つ制服体系の整備が本格化していきます。

 

つまりこのパンツは、そんな「新しい空軍が、自分たちの現場に必要な服を整えていった時代」の産物として見るのが自然です。

 

 

さらに興味深いのは、空軍の資料の中で、このセージグリーン系のユーティリティウェアが1950年代に導入された2ピースのワークユニフォームであり、100%コットンだったと説明されている事です。

しかも1960年代には、これを強く糊付けして着用し、見た目をシャープに保っていたとも語られております。つまりこれは、ただの作業服ではありません。

実際に手を動かすためのワークウェアでありながら、同時に軍隊らしい規律と見栄えも背負った服だったという事になります。

 

↑ヴィンテージのラベル

 

 

↑今作のラベル

 

実物ヴィンテージの存在も確認されており、現存個体には1957年製・SPEC MIL-T-4335A(USAF)とされるものが見られます。

実例としては、1957年製のKESTONE C. & A. MFG. CORP.個体や、PHILA. GM DEPOT名義の個体が市場で確認されており、表記には “TROUSERS, UTILITY, COTTON, SAGE GREEN, CLASS 2, HEMMED BOTTOMS, SHADE 509” といった内容が見られます。

少なくともこのパンツが1950年代後半のUSAF実物として確かに存在していたことは、残存個体から見てもかなり明瞭です。

 

 

 

 

 

では、このパンツは何のために存在したのか。
ここが最も面白いところです。
このトラウザーは地上整備員、あるいは地上作業に従事するメカニックのためのパンツ。
前面の大きなパッチポケットに加え、脇にはツールポケット、後ろにはフラップ付きポケット、さらに長めのシンチタブが備わります。
これらのディテールは、単なる野戦服というより、工具や小物を扱いながら作業する人間のための設計と見る方が腑に落ちます。

 

 

このパンツの存在意味は大きく三つあったのではないかと思います。

一つはもちろん現場作業に耐える実用性。

二つ目は、セージグリーンという色を含めたUSAF独自の視覚的アイデンティティ。

そして三つ目は、作業服でありながらもだらしなくは見せない、基地内での規律や体裁です。


1947年以降、空軍は陸軍とは違う独自の軍種としての姿を急いで整えていきました。
それは、体制だけでなく、独立した空軍としての威厳を明確にするという事だったのかと思われます。

 

衣服というのは、ただ纏えれば良いという事ではありません。
それを纏う事で発する意味というものがあり、それは現代においても、そしてファッションにおいても同様であると感じます。

それではファッションアイテムとして、このトラウザーを使ってみましょう。
まずはラフな感じで、あまり深く考えずにコーデしてみます。
トップスにはカバーオールを着用し、カジュアルコーデの王道的な組み合わせです。
画像の人物はサイズ32を着用、ワイドシルエットと各部のディテールが光りますね。

 

 

続いて、少しドレッシーに着てみても良いでしょう。
バンドカラーのシャツと、ジャケットを着用してみました。
ジャケットと言いましても、それほどカッチリした作りの物ではなく、カジュアルな仕様の方が合うかな?
パンツのサイズはあえてワンサイズ上げてサイズ34を着用しております。

あえて34を選んだ場合、どうしてもウエストが余りますのでベルト使用時等はタックが入ってしまいます。
しかし、このトラウザーはサイドにアジャスタータブが付いており、これを左右ともに一段階詰めていただくと、腰回りでアジャストされますから、フロントにタックが入らずにオーバーサイズが穿けてしまいます。
これは良いディテールですね。

 

 

そして、最後にはレザーとのコーデです。
このLeather C.P.O.Shirts"HEADWAY"ですと、コンセプトとして海軍と空軍のミックスとなってしまいますが、まあそのへんは民間でございますので気にしないでいきましょう。
ブラックレザーとセージグリーンの組み合わせは、クールで結構良い感じに纏まりますね。
シューズもブラック系が良いかと思います。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

穿いてみて感じたのは、この生地感の良さですね。
ひんやりしたコットンサテンは、これからの時季にマストな生地だと感じます。

 

 

着用する衣服の色で、そのグループのアイデンティティを表現する。
米空軍においてのSAGE GREENとは、そういうものであり、この"TROUSERS,UTILITY,COTTON SAGE GREEN"もその一翼を担っていたというのが、非常に興味深いものでありました。

 

 

地球上に生きる生物の中で、唯一日常的に衣服を纏うのがホモサピエンスです。
やはり、衣服で自己主張するという事は、人間にとって不可欠な行為なんだと思います。

ファッションを楽しむ事、そして自己を主張する事、それはホモサピエンスならではの楽しみなのですから。

 

 

 

 

 

 

 

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