MUSHMANS 10th Anniversary Tour "Get your kicks on Route66" [Episode-4]The Grapes of Wrath/怒りの葡萄
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[Episode-4]
The Grapes of Wrath
〜怒りの葡萄〜
2019年7月8日 AM5:45(現地時間)

アメリカ滞在3日目、走行2日目の朝を迎える。
美しい朝焼けを楽しみ、壮絶な胸焼けに苦しみながらも早めに準備。 昨晩の(と言うより米国入国時からの)アメリカ食で早くも身体が悲鳴を上げている。
アメリカのレンタルバイクさらにハーレーだから油断は禁物、一回バイクの状態をチェックしておきたいな、と荷物をクルマに積み込んでバイクへ向かうと、既にコーディネーター永田氏がエンジンオイル量のチェックと、減った分のオイルを補充していた。
やはりプロのコーディネーターだ、こういった配慮が安心感を生む。

陽が昇りきり、全員が集合する。 今日も天気が良いのは雨男とされる人間が消えたからか?(笑)
走行前のブリーフィングを行い、本日の行程の確認。
アメリカを初めて走るメンバーも、一昨日・昨日と走行し少しずつ慣れてきている。おそらくこの日一日走れば完全に慣れるものと思われるが、そういった時に事故が起きるものである。
この日一日も、事件事故の無きよう約束しつつ、走行を開始する。

この日の行程。
ミズーリ州Cubaからスタートし、カンザス州に入り、その後オクラホマ州に達する行程。
3つの州を跨ぐという事になる訳であるが、カンザス州に関してはほんの少しだけかすめる程度で、すぐにオクラホマ州に入ってしまう為、それほどの事ではない。
走行距離400マイル(640km)程度の行程であるものの、この日は細かい立ち寄りスポットが多数。
どんな経験が出来るのであろうか? それでは西に向かって走り出そう。
まず始め、スタートしてから30分程度で有名なトレーディングポストがあるので立ち寄ろうという事に。
もちろん営業している時間では無いが、折角だから店先で記念写真でも、というノリなのだろうか?
コーディネーター永田氏曰く「大人二人位は余裕で座れる大きいロッキングチェアーが店先にあるから、すぐ解ると思う。」
との事であった為、各自そこまで自由走行的な感じになった。
まあ、30分位だし、一回曲がればあとは一本道という事だったので、単独になっても大丈夫かな?



という事で走行開始なのだが、思いのほか店っぽい建物とかが途中にあって、大人二人座れる程度のロッキングチェアーでは見落としてしまいそうな気がしてきた。
皆さんはどう思うだろうか?一般道とは言えアメリカだ時速にすると80km以上は出ている中で、大人二人位は余裕で座れる大きさとは言え、ロッキングチェアーに気が付く事が出来るのだろうか??
まあ、先頭に出る事はやめておこう、とロッキングチェアーを探しつつも景色を楽しむ。
走行開始からロッキングチェアーまでの動画を御覧いただきたい↓
確かに、、、、確かに大人二人は余裕で座れるんだが。
そういう規模じゃあ無いんだよ。
アメリカである事を忘れていた。

一瞬看板にしか見えないが・・・↓

確かに大きめなロッキングチェアーだ。
ちょっと遠近感覚が崩壊してくるのであるが、人物とのサイズ感比較をしてほしい。

〇←ここ に佇むのが俺だ。

可能な限りズームしてみると↑こんな感じなのだからアメリカンだ。

メンバー全員『大人二人が余裕で座れる』という事を、日本人的尺度で考えていたのが裏目に出た。
確かに嘘では無いのだ。

このトレーディングポスト、もちろん営業が始まっていない為、店先で遊ぶしかない。

おっさん二人も楽しそうだ。
山�アさんもキャラの崩壊が著しく始まっている。アメリカがそうさせるのか?

さて、20分程ロッキングチェアで使ってしまったが、気を取り直して再スタート。
ここからステアリングをMUSHMANSスタッフ菅井氏へ。
初のアメリカ走行、緊張感が半端じゃない。こっちまで恐くなる。
このあと、もう一軒老舗のトレーディングポストへ。
と、この"トレーディングポスト"日本では馴染みの無い名称である、今後もこの記事では散見されるので、このタイミングでご説明しておこう。
トレーディングポストとは?
一世紀ほどの歴史がある、アメリカにおけるトレーディングポスト。
古くは家財道具や刃物や工具といった、生活においての必需品を扱う店であり、その店によって多種多様な商品を扱っていた。
店によっては質屋も兼ねていたと言われており、地域に根差した業態だったと言えるだろう。
さらには、その地域で生活していたネイティブアメリカン(インディアン)の工芸品等も扱われていた。
彼等の作るインディアンジュエリーやブランケットはその代表的な商品であり、ネイティブアメリカン(インディアン)が米国建国から初めて経済活動に関わった場所がトレーディングポストであったのだ。
交通網の発達によって、観光客が押し寄せるようになると、そのツーリストへ向けたギフトショップを兼ねるようになる。
特にROUTE66の沿線には、有力なトレーディングポストが点在し、米国発展の軌跡を肌で感じられるものとなっている。
だからと言って、各トレーディングポストに必ず今でもネイティブアメリカンの工芸品等が売られているとは限らない。
物によっては、Made in USAでは無く、海外で大量生産された土産物を置いている店もあるのが残念ではある。
しかしながら、何かと出会えるんじゃないか?と、必ず入店時にワクワクする楽しみがあるのは事実だ。

さあ、着いた。
何度か移転をした過去はあるものの、1933年よりROUTE66を見守り続ける、ミズーリ州最古のトレーディングポストだ。

もちろん、この時間は営業していない。。。

とりあえず外からでも店の様子が見たいのだが、それもなかなか難しく。
そしてこの画像・・・。雑な車の停め方等が相まって、窃盗団に見えないか??
店が営業していないので、とにかくここに来た既成事実を作る為にウロウロした後、続いてのスポットへ向かう↓

続いてのスポットへ向かう道程、素晴らしいロケーション。
程好いワインディングロードは豊かな自然に囲まれ、空気も気持ちの良いものであった。
俺はライダーの順番じゃなかったのだが、これはバイクで走りたかった。
そうそう、ライダー達はヘルメットを着用しているが、イリノイ州まではヘルメット規制が無かった。
州を跨いでミズーリ州からは規制があるのでヘルメット着用が義務。
※このツアーの一年後2020年7月から規制緩和されたらしい。※

その先にあったのが、このスポット。
"Devil's Elbow Bridge/デビルズエルボーブリッジ"
ビッグパニー川に架かるROUTE66上の橋の中では長めな橋が、このデビルズエルボーブリッジ。
1923年に建造された橋で、100年近い歴史を持つが、老朽が進んだ為に大々的な補修が行われた。
それによって2014年から現在のように通行可能となった橋だ。
ROUTE66の資料を御覧になった事がある方は、ここの写真を見た事がある方も多いかもしれない有名なスポット。
『デビルズエルボー(悪魔の肘)』と呼ばれる所以は、ビッグパニー川のヘアピン上に曲がった地形、これによって洪水が多発する危険地帯となっており、最近では2017年の洪水で当時からの郵便局が壊滅した。
当時、カリフォルニアのゴールドラッシュを目指した人々、彼らの行く手を阻んだビッグパニー川とデビルズエルボー。
その苦悩を感じるスポットだ。

このBBQ SHOPもバイク乗り御用達の有名店。
駐車場にマックスターンのタイヤ跡があるが、これは我々によるものでは無い。

やっぱ記念撮影したいよね。
あ、ヘルメット忘れてるよ。。

お!めちゃくちゃイカツイのが来た!!
うーん?それとも被っているのか? 真相は?
さて、ひとしきりデビルズエルボーを楽しんだ我々は、ハイウェイを使って一気に進む。
続いてのスポット、この日ののメインとも言える?ポイントへ向かう。

ひたすらストレートなハイウェイを、各自自由走行。
天気も良いし、気持ち良くぶっ飛べる。

おぁ!!ヤベ!!
とりあえずの咄嗟に車線変更(笑) もし俺を狙っていたとして、車線変更したところで無意味だが。
その後追いかけて来ていないし、俺じゃなかったね。 心臓に悪いよ。

と、このように米国ハイウェイを我が物顔で走る一行。
Devil's Elbowから次のポイントまで180マイル(凡そ300km)程度である。
若干距離感覚がマヒしてきているが、これ日本に置き換えるとMUSHMANS(埼玉)から宮城県(仙台まであと少し)までの距離だ。

ハイウェイをひた走り、バイク乗り換えてみたり。
ローライダー、余裕の笑顔であるものの↓

ひとたびスロットルをワイドオープンすると、顔の形が変わる程の風圧を受ける。

飽きるほどの一直線を、とにかく西へ。

だよね、寝るよね。

しばらく走って給油&ライダーチェンジ。
その後も快調に距離を進めるも、暗雲立ち込めるとはこの事だ↓

発達した積乱雲が目立ち始める。
俺はライダーチェンジして疲れを癒すべく後部座席でリラックスしていたのだが、対向車線の車が軒並みヘッドライトを点灯している事が気になった。
これは、来るぞ(笑) 不謹慎だが、ライダーチェンジ後でよかった〜(^^♪ と思った事は内緒だ。

雨が降る前に斉藤君を撮っておこうと、横付けして撮影。
? 表情が硬い。
どうしたんだろう?



雨が降る前に、と思ったのだが。。
ちょうど降り出した時に撮影していたんだね(笑)
あの表情も、大粒の雨が顔に当たって激痛が走っている時の表情だったんだね。
痛いよね、知ってる知ってる。
それにしても、相当なスコールとなったこの雨。
一瞬前が見えなくなるような事もあった位だ。

アメリカにおけるセオリーなのか?
ハイウェイであっても危険な状況になった場合、スピードを緩め徐行するというよりも、路肩に寄せて停車してしまうドライバーが多い。
日本では見られない光景だったりするので、ちょっとビックリしてしまうのだが、日本の高速ではあまりそういった事にならない。
突然クルマを停めるからドキっとするけど、本当に危ないなら停まってしまう方が良いのかな?
でも停まっていても突入されたら、それはそれで危ないし、何とも言えないよね。
以前西海岸で大雪に遭遇した時も、ハイウェイ上の路肩にクルマ放置してドライバーはいなくなっているのを見かけた。
その方が安全なのか危険なのか、未だに不明だ。


雨も上がり、危機も脱した。
あれだけ濡れても一瞬で乾いて行くから気持ち良いよね。
さあ、立ち寄りポイントも近くなってきて、本日のランチタイムが近づいてきた。
そろそろ本当にアメリカ食に適応しなければと焦る、いまのところ気候は穏やかであるものの、これからオクラホマやテキサスに入ったら過酷な気象状況になる。
しっかり食べていないと体が持たない。

と、ここで日本食系レストランを探してくれたコーディネーター永田氏!
こういったところも、やはりプロだ。
が、しかし味の保証はしないという事で、それでも足取り軽く入店!

注文後、出てきたのがコチラ(笑)
俺は写真を撮らなかったが、うどんを頼んだ。
何とかセットより安全な気がしたからだ。
きっと、というか確実に、日本人が経営している店じゃない。
このセットを御覧いただければそれが分かるだろう。
そして、俺のうどん。
例えるなら、すき焼きの終盤に差し掛かった、煮詰まったタレ。
あれにうどんをぶち込んだ、所謂シメ的な感じのモノだった(笑)
しかも相当に甘く、そして濃い。
一口スープを啜った時点で天を仰ぎ、米国で日本食、しかもミズーリ州とカンザス州の州境"Joplin"でリアルな日本食が食えると思った自分を呪った。
日本人観光客なんて年に数人しか来ないだろうし、日本人とすら会った事が無いような人が大半と思われる街(笑)
俺はここで強くなる事を誓った、もう甘えている場合ではない、この旅の残り数日で俺は胃をアメリカ人に変える。
完全に適応してから帰国する。
そう誓い、うどんの丼に共に出された水を注ぎ、さらにもう一杯注ぎ、なんとか味を落ち着かせて、最後の日本食(とされるもの)を完食した。
きっとここで、このうどん(とされるもの)と出会わなかったら、終盤に差し掛かるにつれ俺はヤツレて行った事だろう。
"SAKURA"万歳!
もしJoplinに訪れる事があったら、是非立ち寄っていただきたい。
きっと、貴方もアメリカでの日本食を一時諦める事が出来る筈だ。
ジョプリンに行ったら→"SAKURA Sushi&Grill"へ
※注意※
アメリカにおける日本食店を総じて言っている訳では無い、本当に美味しい日本食を提供してくれるお店は沢山ある。
俺自身、ポートランドでたまたま入った寿司屋さんが最高に美味しかった経験が忘れられず、近くに行く用事が何か無いか模索している程だ。
徹夜でLAに向かうと告げた時に、そっと手渡してくれたおにぎりの味も忘れられない。
ポートランドに行ったら→"Murata Restaurant"へ。
という事で、朝から結構な距離を走った一行であるが、続いてのスポットまであと少し。
ミズーリ州とカンザス州の州境に差し掛かっている。

まずは、州境にあるトレーディングポストで飲料水を買い込む。
先ほどのスコールでずぶ濡れになった斉藤君のT-Shirts。 濡れた事で生地が重くなり、風圧によって引っ張られた事で一時的に袖丈が15cm以上伸びているのが後方のクルマからでも視認できたが、この暑さによって一瞬で乾き袖丈も元の長さに戻っている。
やはり生地が良いと復元性が高いという事が解る現象だ。
このトレーディングポストでのお買い物シーンが度々これからも出てくる訳だが、我々がお買い物好きのように見えるかもしれないが、それだけの意図では無い。
ROUTE66と並行して走るハイウェイの新設によって、当時栄えていたROUTE66沿線は大きな打撃を受けた。
主要幹線道路としてアメリカの発展を支えたROUTE66も、ハイウェイが並行する事で人々の往来が激減し、当時様々な店や施設があったものの、それらは廃れて行く事になったのだ。
このカンザス州の街並みも、まさにゴーストタウンと呼んで差支えの無い状況(それはそれで味わい深いが)。
ROUTE66ツーリストにとって、この沿線に現存するトレーディングポストは宝である。
その当時の面影をそのまま現代にまで継承する佇まい、アメリカの歴史と共に今に至る財産であるとも言えるだろう。
さらに、所によっては給水や食料の調達等といったオアシスにもなるポイントだ。
これらかもROUTE66を旅する人間には、無くてはならないスポットであるからして、なるべく立ち寄り、なるべくそのお店で消費する事が必要なのではないか?と感じる。
ハイウェイを走りダウンタウンに入った時に、必要な物を調達すれば良いじゃないか。そういう意見もあるかもしれない。(まあ、そう感じる人間はこんな旅をしたいとも思わないかもしれないが。。)
可能な限り、このノスタルジックなROUTE66を好きな時に旅したい。それならば、現地で経済活動をする。
そういうもんなんじゃないか?と俺は思う。
さて、続いてのスポットはROUTE66の『レインボーブリッジ』だ。
コーディネーター永田氏曰く、東京のレインボーブリッジなんて目じゃないとの事である。
"大人二人のロッキングチェアー"の一件から、その言葉の裏を見ようとするメンバー達、果たしてROUTE66のレインボーブリッジは俺たちにどんな感動を与えてくれるのであろうか?

1923年に建造された鉄筋コンクリート造、マーシュアーチ型橋と呼ばれ、当時ジェームズ・バーニー・マーシュ氏によって設計されたものだ。 実に100年近くが経過している。
ROUTE66上で現存するマーシュアーチ型橋では、このレインボーブリッジが唯一のものとなっており、米国における国家歴史登録財産に登録されている。さらにROUTE66ツーリストのランドマークともなっており、ROUTE66を象徴するポイントである。
自然に囲まれ静かなスポット、故に古くこの国道を西へ向かった人々の息遣いが今も聞こえてきそうな所だ。

橋を通過する瞬間を撮影しようと、かなり遠くでスタンバイする輩達。
大きく蛇行しながら向かってくるのが分かる。

ローアングルからの撮影が基本だ(笑)

ローアングルから撮ればROUTE66ペイントも一緒に写る。
この"KANSAS ROUTE66"のペイントは希少だ、何と言ってもカンザス州を走るROUTE66は21kmしかないのだから。

2019年7月8日 PM3:00(現地時間)
この日既に走り始めてから9時間が経過し、所々で遊び過ぎているメンバー達の図がこれだ。
言っておくが、これから州を越えてオクラホマ州の真ん中くらいまで行かなければならない、距離にして300km弱といったところだ。MUSHMANSから行くと浜松位までの距離という事になる。
既にやりきった感が漂うが「あんまり遊び過ぎてると知らねえからな。」永田氏の心の声が聞こえたような気がした。


さあ出発。
あっという間にカンザス州とお別れとなってしまう。
カンザスは錫の鉱山等で当時発展した州であるが、アメリカにおける"田舎"の代名詞となっている。
本当は少し道を外れると、アメリカの閉鎖的な雰囲気とか、良くも悪くもアメリカを感じられるスポットが沢山ありそうな州。
きっと日本人なんかは殆ど訪れないだろうから、ちょっと怖い事も起こりそうでワクワクするような・・・。そんな男心をくすぐる雰囲気が漂っているところだった。
さよならカンザス!また来るね!

とうとうオクラホマ州に入った。
カンザス州から次のポイント"Catoosa"までの道のりを、全て旧道で組んでくれた事も本当に嬉しかった。
俺はガラにもなくジョン・スタインベックが好きだ。思想に対して偏りの無い人間として生きているからだ(笑)
資本主義の本質に迫るこの作品は、ダストボウルによる不毛の地オクラホマ州を追われたトム・ジョードとその一家が"人間らしい生活"が送れる夢の地と言われるカリフォルニアを、このROUTE66を使って旅をする物語だ。
もし読まれた事が無い方がいたら、一度読んでみてほしい。そして、何を感じるかは貴方次第だ。
その物語の中で、トム・ジョード一家が、ただひたすらに夢を追ったあの道を、その空気を感じながら同じ方向へ向かって走ってみたかった。
資本主義に関しての感情や、対する社会主義に関する感情、そんな小さい事をウジウジ考える為ではない。
今俺が生きている世の中で、俺にとっての夢の国はどこにあるのか?
それをトム・ジョードと一緒に考えたかったのだ。
いいか?資本主義がどうだとか、社会主義がどうだとか、そんな事を抜きにして、人間らしさはどこにあるのか?それを考えるんだ。
おそらく、この道には何らかのヒントがあるんじゃないか?そう思っていた。
そして、おれは実際にここを走り、ヒントを見つけたのか?
それは、きっとこれからの人生で気が付く事になるんだと思っている。
あの夕日に向かって風を切る事ができた事が、俺にとってのヒントであり、あの風はトム・ジョードだった。
The Grapes of Wrath(怒りの葡萄)
神の怒りによって、踏みつぶされる葡萄。その葡萄こそが人間である。
それがこの怒りの葡萄の題名の意味とされている。
この旅から一年、今は恐ろしい事が起きている。
ウイルスが恐ろしいんじゃない、ウイルスによって間接的に変異した人間達が、熟した葡萄になりつつあるんだ。
人間らしさとは何なのか?人間の理想とは何なのか?
俺はあのときオクラホマに居た。

オクラホマに入った一行は、ひたすら西を目指し本日の宿泊先である"Stroud"を目指す。
ダストボウルや竜巻で有名なオクラホマだけに、小さな町と町の間は自然豊かというよりも何もないのが特徴的である。
その為、クルマに乗っていても手持無沙汰になってくるのか、空いているバイクのパッセンジャーシートに乗るようになってくる。
揃いのカラーを背負った男が二人乗りしている姿は、少しだけ気持ちが悪かった。

少し疲労感が溜まってきている。
カメラを向けられても無表情。

先導車永田氏による信号待ち中の画像。
この時点で実は信号は青になっていた。
これだけ交通量があり、後方に車列が出来ているものの、誰もクラクションを鳴らすドライバーが居なかった。
アメリカの心の広さなのか?アメリカの田舎町だからなのか?
それとも、画像左に写るスキンヘッドの人物(山�ア氏)が危険なオーラを出し過ぎていた事が要因なのか?
今となっては、真相は闇の中だ。
山�ア 裕司 当時46歳
MUSHMANS創業初年度から来店、初めて実施したイベント時に初めて来店してくれた事を今でも鮮明に憶えている。
今よりも1.5倍位大きい体格と、当時から変わらぬスキンヘッド、その風体にストリートファッションとアメカジがミックスされた当時の雰囲気は、俺達が若い頃、気軽に話しかけてはいけない先輩的なオーラを漂わせていた。
要するに危ないオーラを若干漂わせていた訳だ。
しかしながら、人は見かけによらないもので、実際に打ち解けてしまえば中身は完全な大人。
人として最低限の礼儀をもったうえで接すれば、普通以上に紳士的な人間である事を感じるだろう。ただし最低限の礼儀を怠れば、どうなるかは不明だ。(笑)
大型二輪に乗るようになったのが5〜6年前だろうか?それから度々共にツーリングするようにもなった。
見た目から想像できる通り、氏は相当なタフガイ。 一度、サラッと二人で走ろうという事になり、ちょっとツーリングのつもりで出掛けたのだが、朝から晩まで結局1,000km近く引きずり回された事もある(笑)
バイクをライディングする事に対する探求心が強く、また拘りが強い。それはバイクに対する事に留まらず、やはり洋服に対しても同様に物凄い探求心と拘りを持っている。
10年の付き合いになるが、バイクのライディング同様にファッションに関しても順応性が高く、ある一定の拘りの中にも、新しい価値観に対する懐の深さは見習いたいと思っている。
MUSHMANS MCの中で最も安定的なライディングと人間性を持っている氏は、メンバーとして参加してくれるだけで安心感が違う。
今回のアメリカ横断にも参加してくれる事になった時は、俺自身少し気持ちが楽になったものだ。

本日最後の立ち寄りスポットに到着。
"Blue Whale of Catoosa"ブルーホエール オブ カトゥーサ
ROUTE66沿いに突如現れるクジラ。
1970年代にヒューズ・ディビッド氏が作ったものであるが、これがまたアメリカ的で面白いエピソードを持っている。
ディビッド氏はクジラの置物を集める事を趣味としていた妻への記念品として、これを作ったらしい。
内緒で土地と池を購入し、そこに巨大なクジラを建造。
さらに、一般の人々にも開放し『爬虫類王国』まで作ってしまうという、なんともアメリカンなエピソード。
その後のエピソードも実に面白い。
1988年には管理を続ける事が難しくなり閉園。その後管理者不在により寂びれて行くものの、2011年に地元企業がボランティアで復活させ今に至る。
今でも入園料等は取られないが、ROUTE66のツーリストの募金によって維持されているのであろう。
日本人的な感覚であれば、おそらく88年の閉園時点で全て取り壊されていた事であろう。

クジラの体内にも入る事ができる。(かなり簡易的な構造の為非常にコワい)

本日のシメはROUTE66沿線のハーレーディーラー。
巨大なイーグルのオブジェがイイ感じ!

さあ!遊び過ぎたぞ今日は!
はやくホテルに着かないと、ディナーに行く先が無くなる!
こう見えても時間はPM7:00になっていた。
この時間でもこのように明るいから、まだまだ余裕に感じてしまうのだが。。


7月8日 PM7:30(現地時間)
走行二日目にして遊びつくした感のある男達。
ホテルに到着するなり、Rolling Rockで乾杯の図。
いや〜、終盤このビールの為に水分摂らないようにしてたんだよね(笑)
そして、どうにか昨日同様にBBQを見つけてディナーを楽しむ。
俺もランチの一件から、アメリカ食に対する抗体が出来たみたいだった。
しっかり食べて、しっかり飲んで、しっかり笑って、この日を締めくくる。
今日も最高に楽しかった。
そうそう、この日を最後にリアルタイムでのブログ更新を諦めたんだったね。
その時のブログが→コチラ
ここまでやり尽くしていたら仕方ないな。って思ってくれるでしょ。
[Episode-4]
The Grapes of Wrath
〜怒りの葡萄〜
俺達の人生は
これからもトム・ジョード同様
より人間らしい生活を求めて
探し、進み続ける事であろう
その過程で
矛盾
絶望
喪失
を感じるだろうし
求めたものは何も得られないかもしれない。
「人生なんてそんなもんだ」と
諦めるか
「人生なんてそんなもんだ」と
新たな道をみつけるか
いつもそこには岐路がある。
その葛藤こそが
"人間らしい生活"
兎にも角にも
到達しようとした地点まで行ってみる。
それが
"人間らしい生活"
なんだと今思う。
MUSHMANS 10th Anniversary Tour "Get your kicks on Route66"
[Episode-5] Dream/夢 へ続く

ツアーメンバー加地未知男氏が完全個人的に制作した素人動画です。
本編はDVD収録
[2枚組 収録時間1.5h程度 (長っ!!)]
欲しい方には差し上げます(笑) との事です。
お声がけ下さい。
※内輪ネタ的内容満載ですので、皆様が観て面白いかどうかはギャランティーできません(笑)※
10数枚ストックがありましたが、残り2枚となりました(笑)


