MUSHMANS Racing Team
皆様こんにちは!!MUSHMANS代表の藤田です!!
先週末はMUSHMANS Racing Teamが出場する、もてぎ耐久ロードレース『もて耐』における"3時間耐久レース枠"のレースにつき、私は金曜日からお休みをいただいておりました。
多くのお客様にご来店いただきましたものの、ご対応が行き届かない事もあったかと存じます。大変ご迷惑をお掛けいたしました事をお詫び申し上げます。
スタッフ菅井からの報告では、サーキットには応援に行けなかったけれども、店頭に激励しにいらして下さったお客様も多かったようで、本当にありがとうございました<m(__)m>
という事で、2日間もレースに没頭した我々の備忘録、そして応援いただきました皆様への報告も兼ねまして、このレースウィークを写真を交えて振り返ろうと思います。
2022年9月9日(金)
レースエントリーチーム用特別走行
AM5:00
この時間まで降り続いた雨により路面はウェット、直前までの天気予報は荒れ模様であったものの、どうにか降雨は無さそうな予報に変わった。
目まぐるしく変化するレース、それに天候変化が加わると、我々のチーム経験値的により難しいレースとなってしまう。
天気予報上では安堵。
AM8:00
ピットボックス内の設営が完了。
エントリー受付やブリーフィングを終えて、最後のテスト走行に向けた準備に入る。
マシンが現状の仕様に纏まったのがつい先日。
あまりにもデータが少ない中でのレースエントリーでもあり、直前であってもデータ収集する為の大切なテスト走行。
この日、全セッションにおいてトップタイムをマークし、有意義なテスト走行が完了。
幸先の良いレースウィークの始まりとなった。
2022年9月10日(土)
予選・決勝当日
AM4:30
美しい朝焼けに迎えられてパドック入り。
新参者の我々は、誰よりも早く現場に入る事で身体と精神を馴染ませる必要がある。
正直言うと昨晩は殆ど寝る事が出来ず、脳内でコースを何周した事だろうか?
イメトレを続けると、疑問点が湧いてきて以前のオンボード動画を見直したくなってみたり、この日一発目の予選セッションが私の出番であった為早く寝ないといけない状況でありながらも、脂汗を書きながらサーキットホテルのベッドで何度も寝返りをうった。
AM5:00
さあ準備に取り掛かろう。
皆、眠そうではあるけれども、各々の眼には闘志と決意が見受けられる。
とても良い顔をしている。
AM6:00
暖機運転
全日に施した整備に対してミスが起きていないかをチェックしながら、エンジンの温度を上げていく。
このマシンが我々の手元に届き、新車慣らしが終わったのがちょうど一年位前。
それから4回も転倒しマシンを大破させてしまったが、それでも大切に大切に仕上げてきたマシン。
戦いの時。
グズる事なく目を覚まし、乾いた排気音を奏でてくれた。
バイクは時に馬に例えられるが、まさにそれである。
共に生き、面倒を見て、大切に育て上げる。
時にはブラッシングし、蹄鉄のメンテナンスは欠かせない。
そうすれば、必ず応えてくれる。
バイクもそういった存在だ。
AM6:30
まだオープンしていないピットロードでのリラックスタイム。
画像右、昭和ヤクザ顔の男性は"松田氏"このレース活動全般のアドバイザーとして契約した人物だ。
画像左、平成チンピラ顔の男性(私)が2005年に松田氏率いるレーシングチームに所属した事があり、そのご縁からアドバイザーをお願いした。
17年前に一度切れた関係であったが、また関われる事に感謝。
AM7:50
第1ライダー公式予選直前。
誰よりもコース上に居たい一心で、ピットクルー小野寺氏に頼んで誰よりも先にマシンをピットレーンに移動してもらった。
さあ、戦いの時。
このセッションでトップタイムを叩き出さない限り、今回の目標は第一段階から達成する事が難しくなる。
あくまで我々の目標は予選・決勝共に1位で通過する事だ。
責任は重大であり、精神的な負担は半端じゃない。
AM7:55
チーム員が共に並び、その時を共に楽しみ、共に緊張していた。
AM8:00
第1ライダー予選セッション開始。
予選トップ通過を目指すライダーは、当然コースに一番最初に出たいという心理になる。
コースイン直後から私を含め3台のマシンでバトル状態となってしまった。
クリアラップが欲しい、ここは譲って仕切り直すべきか?でも自分の経験値を考えると、譲った時点で負ける気もする。
これは一歩も引かずにバトル状態を制するしかない。そう決断。
抜きつ抜かれつの状況となってしまい、ベストラップを出せない状態が続いてしまう。
予選時間は20分、おそらく10周はできないだろう。
先行するライダーにプレッシャーを掛け、ミスを誘発するしかない。
膠着した状態のまま8周。
このままではマズイ。
その時、全走車が終盤セクションでミス。
最後の1周はクリアラップが取れる!
MUSHMANS Racing Team
予選結果
第1ライダー(藤田):予選1位通過 2'20"073
第2ライダー(齊藤):予選1位通過 2'22"689
合計タイム:4'42"762
この予選、第1ライダーと第2ライダーの合算タイムによって争う形式。
目標としたタイムには若干届かなかったものの、共にベストタイムは更新。
第2ライダーの齊藤氏、彼の予選セッションも私と同様に最終ラップでトップタイムを叩き出しての予選1位通過。
彼とは10年以上に渡って、様々な挑戦をしてきた。
恐らく幼馴染とかそういった友人以上に一緒に様々なトライをして、様々な景色を見てきた。
まさに相棒だ。
やるときはやる。やり方も同じ。
PM1:40
人生初のポールポジション。
仲間と共に奪い取った最前列の景色は、それはもう最高のものであった。
上の画像、私が松田氏に土下座しているように見えるだろうが、そうではない。
1番グリッドの神様に、願掛けをしている画である。
ここに戻ってこれますように。
PM1:45
いつもの仲間も合流し、共に味わう最前列。
最高の景色と酒は、仲間と共に味わうと、それは倍増して素晴らしいものとなる。
PM1:46
スタートライダーを務めるのは齊藤氏、中継ぎで廣井氏、フィニッシュライダーは私。
それぞれの経験値と特性を活かした出走順になっていると思う。
緊張する齊藤氏に冗談で緩和させる様子。
PM2:00
決勝スタート。
齊藤氏フルサイズマシンで初めてのルマン式スタート、スタート直後に大きく順位を落とす事を想定していたが、二番手で1コーナーに進入していく。
坦々と歩を進め、中継ぎライダーを務める廣井氏に着実にバトンを渡せば良い。
耐久レース、特に決勝は一発の速さを求めていない、高いアベレージで着実に周回出来ればそれが最も良い結果を生むはずだ。
PM3:00
ピットイン。
給油作業を実施し、ライダーチェンジ。
このピット作業も打ち合わせ通り、ミス無く着実にこなして行く。
この感じ、明らかに歯車が嚙み合って来ている雰囲気だ。
ライダーとピット、走り出してしまうとコミュニケーションは一枚のサインボードでしか取れない。
F1をはじめとする4輪のレースのように無線機でライダーと意思疎通出来ないのが2輪レースの難しいところでもあり、面白いところでもある。
ピットイン時に確認事項は全て確認し、コース上の情報は全走者が次のライダーへ伝える。
PM3:30
各チームピットインアウトが交錯し、現状のポジションをラップタイムモニターで確認しながら作戦を練る。
スプリントレースと異なる面白さがこれだ。
ライダーは確実に周回を重ね、ピットでは戦況を把握しながらライダーに指示を出して行く。
高いアベレージで周回を重ねている我々のチーム、これは本当にイケるんじゃないか?
PM4:00
中継ぎライダー廣井氏、チームに加入したのは最も最近でありながら、最も冷静沈着な男である。
彼が大学生の頃からMUSHMANSに来てくれており、まさかあの時はこの若者と共にレースを戦う事になるとは思ってもいなかった。
まぁ、それはそうだ。自分自身がまたレースに出たいと思うようになるとも思っていなかった訳だし。
とにかく、この廣井氏の確実な中継ぎによって、かなり良い状況でフィニッシュライダーである私にバトンが繋がった。
お疲れ様。
3時間目のタイヤは消耗が始まり、新品時に比べるとグリップも低下する。
無理する状況では無く、着実に走行すれば良い。
松田氏からの指示もあり、かなり余裕を持って出走するが。。。
坦々と走行を続ける、周回するアベレージはベストから4秒程落としても良いという事で、ツーリング状態で周回を重ねる。
サインボーダー小野寺氏には、現状のポジションと2位とのGAP(タイム差)を掲示して欲しいと指示していた。
しかし出されるサインボーダーからの情報は現在の周回数のみとなっており、それほど情報を必要としないと判断し、完全に放置状態に思われた。
すると、後方から追い上げて来ているようなエキゾーストノートが聞こえる。
まあ4秒落として走っているから、そういう事もあるのかな?とコーナー立ち上がりで後方を確認。
ゼッケン92が追い上げて来ている。
では、このライダー、現在何番手を走るライダーなのか?最終コーナー付近のリーダータワーで確認。
・・・ゼッケン92 2番手!
って事は、追い上げて来てるじゃねーか!!!
ピットアウトしてから、不覚にも後方を確認していなかった。。
ステルス的に忍び寄って来ている事を考えると、最終ラップで刺してくる事が考えられる。
しかし、何故サインボーダーは後方とのGAPを表示しなかったのか?
ああ、多分松田氏からの指示だ。後方から激しく追い上げて来ている事を知った俺が、テンパってアタックしまくる事を懸念して指示したんだ。
ああ、なんて事だ。気持ち良いなぁとか思って流していた俺の落ち度だ。。
そうと解ればアタック開始だ。
ツーリングモードからレーシングモードを脳内スイッチを切り替える。
このチャンスは確実に掴み取る。
俺が断ち切ったら、、全てが終わる。
前周ラップよりも1周あたり3〜4秒縮めるアタックを開始。
残りは2周か?3周か?
今回ソフトコンパウンドのタイヤを選択していた為、タイヤの消耗もかなりきている。
4コーナーの立ち上がりで大きくスライドし始めている事が解る。
ああ、もう少し早く気が付いていれば・・・。
PM5:00
チェッカーフラッグ
PM5:01
猛然とアタックを開始した私は、現状を把握する為に後方を確認。
やはり張り付いているのか?
あれ?いない?
逆サイドは? やっぱいない。
なんでだ?
裏ストレートで良く確認してみる。
ああ、かなり後方から付いて来てる。
って事は、このペースで走れば刺される事は無いハズ。
と、この周の最終コーナーを立ち上がると、チェッカーフラッグが振られている。
ああ、終わったんだ。
ああ、勝ったんだ。
MUSHMANS Racing Team
決勝結果
周回数72LAP
総合優勝
ウイニングラップ。セーフティカーに先導されてクールダウンするこの一周。
この企画が始まってからの事が蘇る。
2020年晩夏、MUSHMANSのハーレー軍団で北海道を走ったあの日。占冠周辺のワインディングで、公開の場では示し難い走りをしている集団、それが我々だった。
こんな速度で走ってたら、誰か死人が出てもおかしくない。
そう思った瞬間に、もう辞めようと思った。
バイクに乗るのは楽しい、でもこれをやるのは公道じゃない。知っていた、でも目をつぶっていた。
私は、その北海道ツーリングから帰ってきて一度もハーレーのエンジンを掛けていない。
そして始まったMUSHMANS Racing Team、レース活動の大変さ、サーキットで走る事と公道でツーリングする事の技量の違いに付いて来れず、チームを去った者もいた。※もちろん喧嘩別れした訳じゃないので、その後の関係は変わっておりません。※
それには申し訳無いと思っていた、しかしやるからには戦えるチームにしたかった、レースに参加するだけのチームにしたくなかった。
短時間で伸びるには、多少ストイックなところがないと伸ばせない。
やり過ぎたのかな?
もっと気楽にやれば楽しかったのかな?辞めなかったのかな?
所詮アマチュアレース。
俺は本気でやり過ぎているのだろうか?
そう悩んだ事は一度や二度じゃない。
この1年間の間で、かなり悩んだ。
でも、
あのポールポジション。
そして、このトップチェッカー。
そして、この喜び。
この感動。
それは、本気でギリギリまでやった事が報われた結果だった。
残ったメンバーは全員
歯を食いしばって伸びた。
その結果が
この景色だった。
表彰式が終わっても、皆が『俺達本当に勝ったんですかね?』って言っていた。
確かにそうだ。私もそう思っていた。
所詮アマチュアレース?
どんなレースであっても本気で取り組まなければ1番は取れない。
所詮アマチュアレース・・・
本気でやって何が悪い。
ホームページ用の写真はマスク装着らしい(笑)
何枚もプロカメラマンに写真を取られるのは結構恥ずかしい。
パルクフェルメに保管されるマシン。
先頭から出発し、先頭で戻ってきた我々の愛馬。
リーダータワーに輝く
1 9が誇らしい。
そうそう、終盤追い込みを掛けられたと思っていたゼッケン92、確かに2番手でチェッカーを受けているのであるが、実は最終的に我々は2位以下を2Lap以上の差をつけて独走していたようだ。
あまりに独走状態だった為、あえてポジションとそのギャップを表示するよりも、周回数を掲示した方が有益かと思ってのサインボードだったそうで。。。
焦り損、リザルトを見てみると、チームのファステストラップが69/72と表示されている。
そう、タイヤもタレている残り3周というところで最速タイムを叩き出すという基本的にあまり好ましくない状況。
これからは、サインボードの出し方も色々打ち合わせしようね。という事になりました。
ライダーは本当に孤独なんです。だから走行中も構って欲しいんです(笑)
我々の夏がようやく終わった。
MUSHMANS Racing Teamの耐久レースチャレンジ 1年目。
出来過ぎな結果が出たが、それはチーム員全員が今までやってきた事のベストを発揮したからに他ならないだろう。
来年は本命の7時間耐久レース、現状維持では完膚なきまでに敗北する事は目に見えている。
この一年以上に、本気で取り組まなければならない。
勿論、本業もこの一年以上に頑張り結果を出さないと許されない、それがアマチュアレーサーの宿命だ。
趣味も遊びも何事も、本気で取り組めるヤツは、本業でも成果を出す。
最後に
この活動に御協力いただいている皆様、本当にありがとうございます。
皆様のお力添えで、素晴らしい感動を得る事が出来ました。
改めましてご挨拶に伺いますが、まずはこの場を借りて御礼申し上げます。
ありがとうございます。
Special Thanks(順不同)
































