モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』【第三章 革の裁断&漉き加工】
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皆様こんにちは、モヒカンです
最近は天気が良くないことが多く、いよいよ梅雨入りなのかな
って感じですね
先日よりお送りさせていただいております
モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』
第三回目となる今回は、アッパーとなる革の裁断&漉き加工のご紹介です
このアッパーとなる革の裁断とは、靴のメイン部分となるパーツを裁断し抜き出していく工程であります。
アッパーの革を裁断する為、革の伸びる方向に注意しながら、前回作製したパターンを革の上に乗せ、裁断をする準備をします。
革はあくまで自然物である為、動物が生きていた時代に出来た傷やできものが存在します。
私は、以前タンナーで働いていた事もあり、様々な原皮(革をなめす前の革)を観察して来ました。
私が以前働いていたタンナーでは、数十枚〜数百枚単位をまとめて入荷する為、様々な原皮が存在します。
ある皮は虫刺されが悪化し爛れてしまったもの。
ある皮はできものが出来、イボがついているもの。
ある皮は前段階の毛抜きが上手く行われなかったのか、産毛のようにポツポツと毛が生えているもの。
あるものは皮を剥ぐ時に傷がついてしまったもの…
等など、ここでは挙げきれないほどの要因により革の表情が変わってきてしまいます。
上記の革は見た目が良くないだけではなく、強度も落ちてしまう為、靴を作製するのには難しくなってきてしまいます。
革全体が100%使えるものというのは滅多に無く、大体が前文の要因の為、製品の作製には使用出来なくなってしまいます。
そのような、使用出来ない部分を避け、革を裁断していきます。
裁断は普段から行っているし
…と意気揚々で臨んだのですが、靴のパーツは細かい部分が多く、
裁断する間隔が狭い部分が数多く存在する為、今回も苦戦
しかし、伝説の革包丁の切れ味を巧みに駆使
…する事は出来ませんでしたが、なんとか裁断を終え、パーツを切り出す事が出来ました

こう観ると靴のパーツって鳥みたいな形してますよね
左右対称に見えるのですが若干コーナーの曲がり具合が違ったり、
幅が違ったりと人間の足にフィットするような形をしています
僕の裁断したパーツも見事に足にフィットしてくれるといいな
裁断が終わったら、次に漉き加工を行います。
革が重なる部分は革が厚くなってしまう為、靴を履いた時にストレスや違和感を感じてしまいます(主にライニング部分)
その為、重なる部分の革を薄く漉く事で、重ねた時に革がフラットになるようにします。
漉き加工は、機械漉きと手漉きを併用して行います。
機械漉きで行えない細かい部分や機械の入らない狭い部分を手漉きで補うといったイメージです
機械漉きは簡単に綺麗に漉くことが出来るのですが、機械漉き初の僕には微調整が難しく、漉き過ぎてぺらっぺらになる事が多々…
何回も練習を重ねてから本番パーツに手を掛けました。
また手漉きでは、包丁の切れ味や角度、力加減が難しい作業であり、少し角度を間違えると革が裂けて使用する事が出来なくなってしまいます。
実際、外羽となるパーツ(写真2枚目の上部分に写っている小さいパーツ)の手漉きを行っている際に薄く漉きすぎてしまいやり直しました
一本の包丁でも使い方によって様々な使い方が出来ると考えると
『やっぱり道具って大切にしなきゃな』と感じます
このようにして、今回は裁断&漉き加工行いました
普段見えることの無い場所ですが、見えない所で履き心地をアップさせる為の工夫が数多く存在しています
見た目は同じような靴でも履き心地が全然違ったりするのはこのような細かいところにまで気を遣っているかどうかなのかもしれませんね
次回はいよいよ縫製です
どうぞ次回も宜しくお願い致します
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