モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』【第三幕 十七章 出し縫い】
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皆様こんにちは、モヒカンです
本日は、
モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』
第三幕 第十七章として、『出し縫い』の工程のご紹介です
前回の受講時にウェルト部分に等間隔でしるしをつけておいたコチラの靴

この靴に付けたしるしの部分に縫製を行い、ウェルトと本底を一体にしていきます
まず、縫製するに当たって重要となるのは『糸』です
この糸を縫製する長さに合わせ作製していきます
『出し縫い』を行うのに使用するのは麻糸なのですが、そのままではすぐ切れてしまったり、ボソボソしてきてしまったりと問題があるので、そのような事が起こらないよう、糸に『松脂』を染み込ませ、強度を上げていきます。
この松脂を染み込ませる事によって柔らかい糸がコーティングによって硬くなり、締まってくるので糸切れてしまったり、作業中ボソボソしてきたりと言った事が少なくなります。
作製したこの糸を使用し縫製を行っていきます
縫製方法は至ってシンプル

まず、針の入るサイズに穴を開けていきます。
この時、穴が大きすぎると糸の締まりが悪くなり、穴が小さいと縫製が困難になってくるので慎重に行っていきます

次に針を通します。
この時には、糸の中に針が入り絡まってしまうのに注意し針を抜き縫製します

縫製し、糸が出てきたら増し締めをします。
縫製しただけの段階では、きっちりと締まっていない為、ウェルトと本底が剥がれてきてしまう恐れがあります。
その剥がれを防ぐ為、増し締めしていきます
方法はシンプルですが、片足約3時間かかる気の遠くなる作業となります
両足で約6時間…
穴を開けては縫い、開けては縫いを繰り返し行い、出し縫いの縫製が完成致しました

ステッチが入る事でより靴らしい引き締まった印象を与える事が出来ます
特にデザインが少しワークブーツ寄りのものなので、このステッチは荒々しさを与えるのに重要なものになってくると感じます。
そして、6時間の持久戦を終え、頭がぼーっとする中、帰宅する事に…
桜舞う今の季節
受講帰りにふらっと寄った浅草の『浅草寺』もイイ感じで桜の見頃を迎えておりました

東京では満開の時期は今週末のようですね
この時期しか見ることに出来ない、日本人の心となる趣のある桜に目を向けてみるのはいかがでしょうか
今回はこのようにして、ウェルトと本底を縫製【出し縫い】によって一体にしていく工程となりました
永遠に単調な縫製ですが、この縫製によって、丈夫な靴作りに影響してくるのでとても重要な工程となります
そして次回は、いよいよヒールを積み上げ、デザインが決定していく工程となります
モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』【手縫いモカBOOTS編】
次回もよろしくお願いいたします


