モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』【第四幕 第十二章 ヒール積み上げ&コバ加工】
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皆様こんにちは、モヒカンです
モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』
本日は、第四幕 十二章といたしまして、ヒール積み上げ〜コバ加工をご紹介いたします
前回、出し縫いを行い、本底とウェルトを縫製してきましたが、今回は、その本底にヒールを積み上げて靴として完成させていく工程です
ヒールを積み上げる前に、まずコバ部分を削り込み、整えます。
本日は、仕上げ前の作業なので、削る事がメインとなりますが、その第一段階としてのコバの削り込みです
粗削りで表面を平らにした後、ヤスリの番手をだんだんと細かくしていき仕上げていきます。
この作業で感じた事は、終わりが無く、削れば削る程仕上がりの精度が上がると言う事です。
しかし、ただ削れば綺麗になる訳では無く、その状態を見分けながらヤスリの各番手の時間を調整していくので、その状態を見分けるのが、なかなか難しく感じました
例えば、包丁で粗立ちをした際にコバが丸くなってしまった場合にはヤスリの粗い番手を多くかけ、平らにする事に重点をおきます。
反対に、コバが水平になっていたり、少し段差があるくらいの場合は粗い番手の時間はそこまで多く無く、次の番手からでも綺麗に仕上がったりします
どちらにしろ、より水平になる事が目的であり、それを見分けながら作業を行うのですが、左右の靴のバランスを見ながら削り込む為に、思うように削れない場合があるので、慎重に作業を行っていきました
コバの削りが終わったら、次にヒールを積み上げる作業へと入ります

面を落とした本底部分にヒールを一枚づつ貼り付けていきます。
ヒールを貼ったら、ハンマーで叩き込み、接着材がより全体に食い付かせます
そして、貼り付け後、本底からはみ出た部分は包丁で切り回し、本底とヒールが一体のものになるようにしていきます

次に、湾曲していた本底ヒールを積み上げた為に起こってしまった歪みを無くす為に、積み上げたヒールの底部分を削っていきます
この作業は、慎重且つ感覚が重要となり、一枚積み上げる毎に少しづつ削り、最終的に垂直になるようにしていきます。
今回のダブルでのヒール積み上げは、前回のシングルに比べると歪みは少ないのですが、より履き易いものにするべく、削り込みを行います

ヒールを積み上げたら、化粧板(ゴム付きの板)を張る前に釘を打ち込みヒールを固定します
釘は少し斜めに打ち込む事で抜けにくく、食い付きが良くなるようにします
釘を打ち込んだ後は、いよいよ化粧板の貼り付けです
ヒールの釘を打ち込んだ部分と、化粧板裏側に接着材を塗り、貼り付けます

今回は、ダブルでのウェルト付けという事で、シングルの時に比べヒールが全体的に大きくなるようにしております。
それに合わせ、化粧板等のヒール材も前回等のシングルの時より大きくなります
今回は前回より化粧板の厚いものを使用したのですが、厚みが少し増すだけで、切り回しが難しくなる事を実感しました
革包丁を使い、切り回していくのですが、厚みの薄い化粧板に比べゴムの部分が厚い為に、グリップする面積が大きくなるのでなかなか切り回す事が出来ません
包丁を何度か研ぎ直したり、色々と試行錯誤して滑りを良くしたり、負傷してみたり…と、色々と格闘しながら、切り回しを無事終える事が出来ました
切り回し後、本日始めに行ったコバ加工同様ヒール部を削っていくと、このようになります

次回は、ここから仕上げの作業へと入っていきます
仕上げは、下地の綺麗さが思いっきり影響してくるので、今回行った削りの作業がポイントになってきます
仕上げは、やればやるだけ綺麗になってくれるので、とてもやりがいのある部分ではあるのですが、時間を掛けようと思えばいくらでも掛かってしまう為、出来るだけスピーディに効率良く仕上げを綺麗に行える方法を考え、見付ける事が今後の課題になってくるなと感じました。
モヒカン福田の『Schumacher(靴職人)への道』
次回もどうぞ宜しくお願い致します


